月別アーカイブ: 2018年2月

FOAM – ブロックチェーンのGoogleマップ

Ethereumを拡張する色んなプロジェクトがありますが、その中の1つとして位置情報をブロックチェーンにのせようとするFOAMというプロジェクトがあります。

 

FOAMはProof of Location(位置の証明)というコンセンサスアルゴリズムを用いて、地図情報・位置情報を参加者のコンセンサスに基づいて分散的にブロックチェーンに記録しようというプロジェクトです。

Googleマップを見れば分かる通り、あらゆるウェブサイト、アプリで地図情報は必要とされています。Web3.0の世界におけるGoogleマップとなる?のがFOAMです。

 

 

既にオープンソースのマッピングプロジェクトとして、OpenStreetMap(OSM)があります。クラウドソースのオープンマップが広まるにつれて、Googleの地図データのライセンスを取得する価値は急速に低下することになります。OSMは、Mapbox、Apple Maps、PokemonGO、Foursquare、Craigslistなどで使用されていますが、オープンソースであるためマネタイズが難しく、十分に成功していません。

FOAMはプロトコルトークンを用いてオープンソースのマッピングをビジネスとして成功させることを目指しています。

 

 

なぜFOAMを構築したか

FOAMの目的は以下とされています。

  • オープンソースマッピングにマネタイゼーションとトークンインセンティブレイヤーを加えること
  • 位置データのインターオペラビリティを可能にする標準規格を確立すること
  • 位置データと存在の承認の問題を解決すること
  • ブロックチェーン上の空間資産の価値をインデックス化し、それを追跡すること
  • 検証された地理空間データの作成を促進すること

 

Proof of Locationはどのように機能するか

Proof of Locationアルゴリズムは以下のステップでコンセンサスを得ます。

  1. ゾーンアンカー: ゾーンアンカーと呼ばれる無線トランシーバを備えたビーコンネットワークを配備します(FOAMプロトコルがそのインセンティブを与える)。ネットワークへ参加するにはまず、近くのゾーンアンカーを発見することが必要です。
  2. 時計の同期:Proof of Locationは、正確に同期された時計に依存します。ゾーンアンカーは、正確な時間にコンセンサスが形成されるまでメッセージを送信します。送受信されるメッセージの時差により、位置の計算が可能になり、ネットワークのジオメトリが決定されます。
  3. ゾーンフォーメーション:一度同期されると、ゾーンアンカーはゾーンを確立し、誤った行動をした場合没収されるスマートコントラクトのセイフティデポジットを提示し、位置情報サービスを提供します。
  4. トライアンギュレーション(三角測量):ゾーンには、トランザクションフィーに関する顧客からのタイムスタンプ付きメッセージを含めることができます。検証者は不正がある場合その証拠を提示し、正確な位置データのための三角測量を計算して最終的な位置情報を確認します。ちょっとよくわからないですが、ある位置情報を特定するのに、3点の位置で形成したゾーンの中で、個別の位置を特定する、というイメージです。と言ってもわかりにくいですね。HPにて動画でイメージが示されているので、それを見るのが分かりやすいと思います。

 

FOAMトークン

FOAMプロトコルは、HTTP、SMTP、SSLなどと同様のオープンプロトコルです。これらはその規格を採用する金銭的インセンティブはありませんでしたが、ブロックチェーンベースのプロトコルトークンにより、金銭的インセンティブを提供することが可能になります。

「 FOAMは、この新しいビジネスモデルを活用して、物理的な場所とその属性を参照するためのEthereumスマートコントラクトの相互運用可能な標準を開発します。」とありますが、具体的にFOAMトークンでどのようなインセンティブを与えるかはまだ決まっていない(公表されていない)ようです。まぁ、位置情報を提供し、それを誰かに承認されればトークンが得られることになるのかと思いますが、詳細は未定です。

 

 

技術的アーキテクチャ

FOAMプロトコルは、(1)FOAM座標システム(2)FOAM検証レイヤー(3)空間インデックスの3つの要素で構成されます。

ベースには(1)FOAM座標システムがあります。FOAM座標システムは地理空間データをブロックチェーンに記録する暗号空間座標(CSC)のレジストリとして機能します。CSCは、チェーン上の検証可能なEthereumスマートコントラクトアドレスであり、物理空間に配置された対応するgeohashアドレスを持ち、オフラインでも検証可能です。

さらに(2)FOAM検証レイヤーを使用して、ユーザーのCSCに関する情報提供の正確性を高めます。ユーザーは、ユーティリティトークン(FOAMトークン)をステークして、CSCの正確性を保証し、その場所を証明することができます。

最上位に(3)空間インデックスをリアルタイムに位置情報をビジュアライズするツールとして開発しています。 Google MapとBloomberg Terminalを掛け合わせたようなもので、FOAMプロトコルの視覚的なインターフェースであり、ユーザーは座標系からのデータを理解し、使用することができます。空間インデックスには、座標システム、地理空間データ、および現物資産を結びつけるインセンティブレイヤーが導入される予定です。これにより、ユーザーはFOAMプロトコルを使用してすべてのアプリケーションに関する分析が可能になります。

 

 

まとめ

FOAMは非常に重要なプロジェクトで、これによりDAppsの可能性はさらに広がり、例えば、ドライバーと乗客が仲介者なしで取引できるようにする分散型Uberブロックチェーンベースのサプライチェーン管理のためのコントロールパネルポケモンGoとCryptoKittiesの要素を組み合わせたゲームなど、ブロックチェーンの実現する世界をさらに広げることができると思います。他にもAR、IoTデバイス、エネルギーシステム、土地の登録などなど様々なユースケースが考えられます。

FOAMトークンはいずれ発行されるようですが、今のところトークンセール等は予定されていないようです。今のところ目立った競合もいないと思うので、今後をウォッチしていきたいと思います。