POLY(Polymath) – 証券トークンプラットフォーム

世界的にICOの規制整備が進み、有価証券と分類されたトークンの発行には、有価証券発行と同等のルールが課される流れになっています(スイスのICO規制についてはこちら)。

①有価証券とならないようにトークンを設計し規制を逃れようとする方向と、②有価証券トークンとして規制対応をしていこうという方向がありますが、後者のプラットフォームを構築しようとするPolymathというプロジェクトがあります。

 

PolymathはKYCとコンプライアンスをプラットフォーム参加者が提供することで、有価証券トークンの発行と流通を容易にするICOプラットフォームです。必要な要件をトークン自体に埋め込むトークンプロトコルを提供し、発行されたトークンは適格投資家のみが購入可能となります。

これにより既存の有価証券規制に準拠した有価証券トークンの発行が可能になります

 

 

主な機能

Polymathでは、以下を行うことができます。

  1. 有価証券トークンを取引するための分散プロトコルを提供する。
  2. 様々な有価証券トークン発行(STO: Securitized Token Offering)に参加するために、個人/企業のKYC(KYC: Know Your Customer 本人確認)を可能にする。
  3. 法務代理人が法令に遵守した方法で証券発行するための手続き実施に入札することができるようになる。
  4. 発行有価証券の情報をERC20互換トークンのセキュアコードに変換できる開発者と発行者をマッチングする。

 

 

Polymathの仕組み

 

Polymathの参加者

  • 投資家: 有価証券トークンを取引したいと考える個人消費者もしくは企業
  • 発行体: 有価証券トークンの発行者
  • 法務代理人:コンプライアンスプロセスの実施者。発行体の代理人としても機能する
  • KYCプロバイダ: 参加者の身元を確認・認証するデューデリジェンスの実施者(Polymathに参加するには、Ethereumアドレスを投資家と照合する必要がある)
  • 開発者: 有価証券トークンのオファリングコントラクトを作成もしくはレビューするソフトウェアエンジニア

 

マーケットプレイス

以下のマーケットプレイスで、証券トークン発行に必要なプロセスが入札されます。取引はすべてPOLYトークンで行われます。

  • KYCプロバイダマーケットプレイス: 個人とKYCプロバイダをマッチングする。 KYCプロバイダは、サービスを利用するための費用を請求します。
  • 法務代理人マーケットプレイス: 発行トークンが法令遵守しているかを検証する法務代理人を入札により選定する。法務代理人の選定は発行者自身のデューデリジェンスにより選定するが、過去の記録がブロックチェーンに記録されているため、ある代理人がこれまでどのような証券トークン発行に関与したかを知ることができる。
  • 開発者マーケットプレイス: 発行者がスマートコントラクト開発者によって有価証券トークン発行(STO)コントラクトの作成・検証を希望した場合、このマーケットプレイスで入札に応じた開発者を選定することができる。

 

POLYトークンのユースケース

POLY トークンには以下のユースケースがあり、基本的にはプラットフォーム内の全ての取引がPOLY トークンで行われます

  • 発行体: 発行体は、法務代理人と開発者に対し、発行に係るサービスに入札してもらうためのバウンティをPOLY トークンで設定できる。
  • 開発者: 開発者はSTOコントラクトを作成することで報酬としてPOLYを得る。有価証券トークンオファリング終了日から最低3ヶ月間、受け取ったPOLYをロックする必要があり、有価証券トークンの発行後にPOLYが支払われる。
  • KYCプロバイダ: KYCプロバイダはネットワークに参加するためにPOLY手数料を支払う。この手数料はこの手数料は、合法的なKYC提供者を特定するためのものである。さらに、検証を要求する各投資家が支払うPOLYの額を指定することができる。
  • 投資家: 有価証券トークンを購入しようとする投資家は、KYCプロバイダにPOLYを支払う必要がある。
  • 法務代理人: POLYトークンを以下の場合に獲得できる。(i)有価証券トークン発行時の入札を提示、(ii)発行者に選定され、発行責任を負うことが決定する。

 

 

まとめ

詐欺的なICOの横行など、ICO規制の必要性はますます叫ばれていて、既存規制・金融業界と暗号通貨業界の双方からの歩み寄りがどんどん見られていくようになると思います。

Polymathは暗号通貨業界から歩み寄りの1つで、証券トークン発行を法令に則って行えるとのことで拡大していくかもしれませんが、有価証券の流通市場においての情報開示(IR)は対応していないように思われます(上場企業にとってこの継続開示の負担はかなり重いものです)。であれば購入時点では適法であっても、その後上場(市場での売買)が継続されていれば違法となる可能性があります。この辺りどのように対応するのかは示されていないと思います。

時価総額は結構上昇していて、既に100位以内に入っていることからも、期待・注目されていることが分かります。継続ウォッチしたいプロジェクトです。

 

 

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